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強制、調整、僕猛省。こんにちは!ミルです。

さて、今回は本【夜と霧】に学ぶ、悲惨な強制収容所の実態の心理学的な知見をご紹介させていただきます。



夜と霧


ヴィクトール・E・フランクル
みすず書房 2002-11-06
おすすめ度★★★★★

この記事の目次
・体験を心理学により分析
・いい人は帰ってこなかった
・人差し指の意味
・収容所の英雄
・まとめ



夜と霧



この本の題名は以前から知ってはいたものの、内容に関しては全く知りませんでした。以前、「アンネの日記」という作品を読みました。最近読んだ中ではぶっちぎりで面白く、刺激的な作品で当時の強制収容の実態に大変興味を持ち始めました。



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アンネの日記 書評




その後、この本が強制収容所の内容を含んでいるということからすぐに購入し読み始めました。さらに興味を惹かれたのは、著者自身が実際に収容されていたということと、著者自身が心理学者だったということです。


通常の強制収容所に関する情報からでは得ることのできないリアルな実態を知ることができます。






体験を心理学により分析


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強制収容所についての事実報告はすでにありあまるほど発表されている。したがって、事実については、ひとりの人間がほんとうにこういう経験をしたのだということを裏づけるためにだけふれることにして、ここでは、そうした経験を心理学の立場から解明してみようと思う。 location 111



この本のテーマです。強制収容所の体験を心理学の立場によって解明していこうという本です。読み進めていくと心理学の色は薄まっていきほぼ体験記になっていきます。しかし、そのリアルな体験記こそ興味深く、ゾッと鳥肌が立つことが何度もありました。


  1. 施設に収容される段階
  2. 収容生活の段階
  3. 出所、解放の段階


この本では以上の三段階によって心理の分析を行っていきます。

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いい人は帰ってこなかった


日々のパンのための、あるいはただたんに生き延びるための戦いは熾烈をきわめた。自分自身のためであれ、あるいは友情でむすばれたごく小さな集団のためであれ、とにかくわが身かわいさから、人は容赦なく戦った。 location 56



すべてに争いが起きる。

それは当たり前のことかもしれません。生き延びるためには他人を蹴落とすことだって平気でなければなりません。生きるか死ぬかの状況では、バトルロワイヤルのような状況は本当に起きるのです。みんなで仲良く協力し合って絶望に打ち勝とうとしたというような美談は存在しなかったのです。



生き残るために人は人を人として扱わなくなるのです。「番号」として扱われながら、「番号」を蹴落とし生き残ろうとするのです。命をつなぐためには情は禁物。非情に徹することが生き続けることの必要条件なのです。


実際に生き残った者たちは皆暴力で仲間から物を盗むことも平気になってしまったそうです。

いい人は帰ってこなかった location 87



いい人、他人を蹴落とさず食料を分け与えてあげるような人は必ず死にます。生き続けることは不可能。非情に徹することができた者のみが命をつなげることができたのです。





人差し指の意味


移送列車にぎゅうぎゅうに詰め込まれた後、強制収容所に到着すると、人差し指の方向によって二つのグループに振り分けられます。労働者の収容所と病人の収容所。振り分けられているときはどちらがなにかも知らされることはなく。

夜になって、わたしたちは人差し指の動きの意味を知った。それは最初の淘汰だった! 
生か死かの決定だったのだ。それはわたしたちの移送団のほとんど、およそ九十パーセントにとっては死の宣告だった location 234



90%は左に振り分けられ、それは死を意味していたのです。ごく一握りの健康で元気な人を、労働力として確保するために選別していたのです。


そして中でも印象的だった文章がこちら

煙突からは数メートルの高さに不気味な炎が吹き出して、渺々とひろがるポーランドの暗い空をなめ、まっ黒な煙となって消えていく。 location 244



この煙は死体を焼いたときの煙。


さっきまで一緒に輸送されていた人が、黒い煙となってポーランドの空を覆っていく。そして消える。この文章を読んだ時には震えました。人があっという間にただの物質になってしまう。さらには何事もなかったかのように消えていくのです。煙になったのではなく、最後には消えていった、という虚しさを誇張することなく的確に、だけど恐ろしく表現する印象的な一節でした。



そんな生活をしていると、中には恐ろしい妄想や悪夢に苦しめられる人もいたそうです。著者はそんな人たちを起こしてあげました。


しかし本当に恐ろしい悪夢は現実のほうなのです。


夢の中のほうがまだマシ。まるで、映画「マトリックス」のような世界観。現実の世界のほうがよっぽど酷い。マトリックスでは現実の世界にひきずり出されたことにブチ切れる人がいましたよね。そのような人は収容所ではいなかったと思いますが、夢から覚めたときの絶望感は想像を絶するものだったと思います。





収容所の英雄


収容所生活そのものが、人間には「ほかのありようがあった」ことを示している。その例ならいくらでもある。感情の消滅を克服し、あるいは感情の暴走を抑えていた人や、最後に残された精神の自由、つまり周囲はどうあれ「わたし」を見失わなかった英雄的な人の例はぽつぽつと見受けられた。一見どうにもならない極限状態でも、やはりそういったことはあったのだ。 location 1305



絶望の中にも「人間」はいた。どんなに追い込まれても、どんなに極限状態でも、精神の自由だけは奪われなかった、自分を見失わなかった人はいたのです。まるで、ドラゴンボールのベジータのように。体と心を支配されても誇りだけは思い通りにはさせなかったあのベジータのような人もいたのです。



「てめえの家来になんてなってたまるか…!!!
カラダと心は支配されても誇りだけは思いどおりにならんぞ!!!」



そういった英雄は監督官側にも少なからずいたそうです。「番号」としてでなく「人間」として扱うような人もいて、被収容者にパンを渡す人もいました。収容者はこれをものすごく優しい行為と感じます。


しかし、これがものすごく優しい行為と感じてしまう状況自体がむごすぎますよね。空腹で今にも死にそうな人にパンを渡すということは普通のことのように思われます。


このような極限状態でも「人間」であり続けた人が、収容した側にも、された側にも存在したということに感動しました。




まとめ


・極限状態で「人間」は「番号」を蹴落とした
・極限状態でも「人間」でい続ける人もいた


核爆弾やミサイルによる脅威は人類にとってとても大きな課題です。また、格差問題やISによるテロなど世界平和はまだまだ遠いです。比較的平和に過ごしている僕たちは戦争についての知識が浅く、必要な感覚が鈍くなりがちです。


差別、ホロコーストやプロパガンダなど僕たちはもっと戦争の歴史を深く知るべきだと強く感じました。二度とこんなことが起きないようにしていかないとだめですね。

あなたもこの本で、正しい知識を身に着けてみては?


ではまた!




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